CASE STUDY

休眠顧客に対する
フォローアップ施策立案プロジェクト

SMSの送付とコールの実施を組み合わせ、購入を再想起させる仕組みを構築

Project Year: 2022

Client: 三菱自動車株式会社様(海外販社)

課題

自動車の購買に至る顧客の最初の接点には大きく 2 種類のパターンが存在します。一つが、ディーラーに直接来店するパターンであり、もう一つは公式のホームページから問い合わせを行うパターンです。 ホームページからの流入顧客においては、問い合わせがあってもディーラーの訪問や車の予約といった次のステップに進まず、アクションを中断する休眠会員の割合が非常に高くなっています。その結果、ディーラーへ直接来店するパターンと比較して、購入率が大幅に低いという課題が生じています。 ディーラーに直接来店していただいた場合、販売員が直接対応できるため、フォローアップが容易です。しかし、ホームページからの問い合わせの顧客にはそのようなフォローが難しいというのがこの課題の一つの原因であり、彼らの購買確率を改善する方法が模索されていました。

課題解決に向けたアプローチ

ホームページでの問い合わせ時に入手した顧客の電話番号を活用し、SMS やコールによるフォローアップを実施することで、販売員の人員を利用せずにフォローアップを行う方法を検討しました。 アクションにはコストがかかるため、効率的な手法を見つけるために継続的なテストを実施し、より優れた方法を検討しました。

SMS 送付に関して

SMS の送付対象者、内容、および送付日時に関する情報を明らかにするために、以下の手順でテストを実施しました。

  • まずは幅広い範囲の顧客に SMS を送信し、その結果を分析しました。SMS に対する反応が良かった顧客の属性を特定し、その属性を基に今後の送付対象者を絞り込むことにしました。
  • SMS の内容や送信日時について、AB テストを複数回実施しました。異なる内容や日時での送信結果を比較し、より効果的なアプローチを選択しました。

このように SMS 送付の最適化に取り組みました。

コールに関して

SMS よりもコストのかかるコールに関しては、対象とする顧客をどう絞り込むかが大きな課題でした。試行錯誤の結果、上述の SMS に対するリアクションに応じてコールの実施可否を決定することにしました。 具体的には、SMS に記載されているリンクから遷移した先での閲覧行動のデータを分析し、顧客の購入確率を計算しました。その結果をもとに、購入確率が高いと判断される顧客のみにコールを実施するというアプローチを取りました。 このように、休眠顧客のフォローアップを行うために SMS とコールを組み合わせた仕組みを構築し、最終的にはその仕組みを自動化することに成功しました。

効果

今までフォローアップができていなかったホームページ経由の顧客に対して、販売員の手間をかけることなく、自動的にフォローアップする仕組みを構築することができました。 この仕組みを運用するだけで、年間数千件の購入が実現する可能性があることが明らかになりました。

案件担当者

村山 ゆい

小島 智樹

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